戦後間もない昭和23年創業、よそ行きの花、特別な時の花ではなく、お家で日常的に楽しんでいただける花、毎日神棚や仏壇にお供えする花を得意としております。
種類は多くありませんが、新鮮で長持ち、しかも納得価格です。
三代目とその妻の、花絡みのボヤキをどうぞ…
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7月29日、私は大いに悩んでいました。
暑さをしのげる部屋の中だからか夏の割にはのんびりと蛹時代を過ごしていた『くろこ』、12日目にして遂に目に見えて黒くなってきました。
中のチョウチョの色が透けて見えるのです。
今までの少しの経験やたくさんのネットの情報からすると、遅くとも翌日午前中には羽化しそうです。
でも、明日は朝から店番、これは困った、どうしよう…
更に計算が狂って深夜や早朝に羽化してしまったら、睡眠時間を考慮すると蝶の『くろこ』を出勤前に慌ただしくリリースするしかない…
考えに考えて、できる限り羽化を遅らせるため〔注〕、もし羽化してもおとなしくしていてもらうため、まだ明るい夕方に蛹の『くろこ』が付いた飼育ケースの蓋を段ボール箱に入れ、蝶になった時の飛び出し防止にネットで蓋をして、暗闇になるよう新聞紙を被せました。
その後1時間置きにちらっと蛹の色を見て、着々と羽化の準備が進んでいるのを確かめ、後は運を天に任せて就寝(_ _)zzz
明けて30日、新聞紙とネットをそーっと外すと、蛹はもう真っ黒を通り越して中身と殻に隙間ができて白っぽくなっていました。
しかも、出る気満々で時折ひょこっと動きます。
マズい!!
このまま羽化に付き合えば仕事に遅れる。
店では早朝から出勤した三代目が、私と交代するために待っている。
放置すればチョウチョ版『くろこ』を長時間箱の中で待たせることになる。
どっちも待たせないためには…これしかない!
私は自転車の前かごに飼育ケースの蓋を入れ、店へと向かいました。
振動を避けるため自転車を押して歩いたけれど、どうしてもガタガタ揺れ、その度に『くろこ』が迷惑そうにからだを振ります。
そして、何と胴体の一番よく動く節が割れ、ほぼ同時に頭の殻が割れ、とうとう脱皮が始まった!
頭の方はデフォルトだけど、胴ってどうよ?!と心配しましたが、もう中身はばっちり出来上がっているので大丈夫!
今はとにかくできるだけ静かに移動。
早めに出発したのは幸いでした。
しかし、やっぱり道は険しく、ずんずん出てきてすっかり殻を脱いだ『くろこ』に「しっかりつかまってるんやでー!」と言い聞かせながら店へ店へと。
『くろこ』も「うん、わかった!」とばかりに後付けの段ボールの足場にしがみついています。
やっとの思いで店にたどり着いた時は、安堵感で座り込みたいぐらいでしたが、まだまだやることはてんこ盛り。
まず『くろこ』が安心して羽を乾かせるよう、安定する場所に飼育ケースの蓋を置きます。
それから、時々様子を伺いながら、花屋の仕事をします。
間違いなくクロアゲハ。
綺麗ですねー(*´ω`*)
蛹の胴が割れて内側がこっちを向いていますね。
この黒々とした姿はどうやら男子のようです。
三代目が来てくれたお陰で、店の外で写真が撮れました。
結局約3時間、『くろこ』と一緒でした。
思えば卵を見つけた6月28日からの長い付き合いです。
あんなに小さくて、卵の殻なんかかじっていたのに…
チョウチョになってからも一番長い。
羽化をコントロールしようと画策したけれど、実は『くろこ』が気を利かして別れの時を店でゆっくり過ごせるようにしてくれたのではないか?
そして…
当店のある灘中央市場の通路を隔てて東側の畑原市場の入口。
これが最後とシャッターを切っていると、通りすがりの人たちが「あんなとこにチョウチョ!」と見上げていきます^^;
そして10分後、『くろこ』は消えていました。
ありがとう(T▽T)
〔注〕アゲハチョウには秋に蛹になり越冬するものもいるが、越冬するかしないかの分かれ目は日照時間や気温に関係するようなので、暗くてあまり暑くない室内にいれば越冬とまではいかなくても性急な羽化は思いとどまってくれるかなと。
しかし日照は幼虫時代の条件という話もあり、何とも確信が持てません。
でも、手をこまねいている場合ではなく、何かせずにはいられませんでした。
暑さをしのげる部屋の中だからか夏の割にはのんびりと蛹時代を過ごしていた『くろこ』、12日目にして遂に目に見えて黒くなってきました。
中のチョウチョの色が透けて見えるのです。
今までの少しの経験やたくさんのネットの情報からすると、遅くとも翌日午前中には羽化しそうです。
でも、明日は朝から店番、これは困った、どうしよう…
更に計算が狂って深夜や早朝に羽化してしまったら、睡眠時間を考慮すると蝶の『くろこ』を出勤前に慌ただしくリリースするしかない…
考えに考えて、できる限り羽化を遅らせるため〔注〕、もし羽化してもおとなしくしていてもらうため、まだ明るい夕方に蛹の『くろこ』が付いた飼育ケースの蓋を段ボール箱に入れ、蝶になった時の飛び出し防止にネットで蓋をして、暗闇になるよう新聞紙を被せました。
その後1時間置きにちらっと蛹の色を見て、着々と羽化の準備が進んでいるのを確かめ、後は運を天に任せて就寝(_ _)zzz
明けて30日、新聞紙とネットをそーっと外すと、蛹はもう真っ黒を通り越して中身と殻に隙間ができて白っぽくなっていました。
しかも、出る気満々で時折ひょこっと動きます。
マズい!!
このまま羽化に付き合えば仕事に遅れる。
店では早朝から出勤した三代目が、私と交代するために待っている。
放置すればチョウチョ版『くろこ』を長時間箱の中で待たせることになる。
どっちも待たせないためには…これしかない!
私は自転車の前かごに飼育ケースの蓋を入れ、店へと向かいました。
振動を避けるため自転車を押して歩いたけれど、どうしてもガタガタ揺れ、その度に『くろこ』が迷惑そうにからだを振ります。
そして、何と胴体の一番よく動く節が割れ、ほぼ同時に頭の殻が割れ、とうとう脱皮が始まった!
頭の方はデフォルトだけど、胴ってどうよ?!と心配しましたが、もう中身はばっちり出来上がっているので大丈夫!
今はとにかくできるだけ静かに移動。
早めに出発したのは幸いでした。
しかし、やっぱり道は険しく、ずんずん出てきてすっかり殻を脱いだ『くろこ』に「しっかりつかまってるんやでー!」と言い聞かせながら店へ店へと。
『くろこ』も「うん、わかった!」とばかりに後付けの段ボールの足場にしがみついています。
やっとの思いで店にたどり着いた時は、安堵感で座り込みたいぐらいでしたが、まだまだやることはてんこ盛り。
まず『くろこ』が安心して羽を乾かせるよう、安定する場所に飼育ケースの蓋を置きます。
それから、時々様子を伺いながら、花屋の仕事をします。
間違いなくクロアゲハ。
綺麗ですねー(*´ω`*)
蛹の胴が割れて内側がこっちを向いていますね。
この黒々とした姿はどうやら男子のようです。
三代目が来てくれたお陰で、店の外で写真が撮れました。
結局約3時間、『くろこ』と一緒でした。
思えば卵を見つけた6月28日からの長い付き合いです。
あんなに小さくて、卵の殻なんかかじっていたのに…
チョウチョになってからも一番長い。
羽化をコントロールしようと画策したけれど、実は『くろこ』が気を利かして別れの時を店でゆっくり過ごせるようにしてくれたのではないか?
そして…
当店のある灘中央市場の通路を隔てて東側の畑原市場の入口。
これが最後とシャッターを切っていると、通りすがりの人たちが「あんなとこにチョウチョ!」と見上げていきます^^;
そして10分後、『くろこ』は消えていました。
ありがとう(T▽T)
〔注〕アゲハチョウには秋に蛹になり越冬するものもいるが、越冬するかしないかの分かれ目は日照時間や気温に関係するようなので、暗くてあまり暑くない室内にいれば越冬とまではいかなくても性急な羽化は思いとどまってくれるかなと。
しかし日照は幼虫時代の条件という話もあり、何とも確信が持てません。
でも、手をこまねいている場合ではなく、何かせずにはいられませんでした。
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