Kobe Shitamachi No Hanaya 忍者ブログ
戦後間もない昭和23年創業、よそ行きの花、特別な時の花ではなく、お家で日常的に楽しんでいただける花、毎日神棚や仏壇にお供えする花を得意としております。 種類は多くありませんが、新鮮で長持ち、しかも納得価格です。 三代目とその妻の、花絡みのボヤキをどうぞ…
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さて、アゲハの幼虫と暮らす日々の中、家の中でこんなものを発見!

悪いけど、あんたの面倒まで見られんわ、と外へ放り出す。

ところで何でこんな所に?
この時期、花にはいろんな虫が付き始めます。
きっと、三代目にくっついてきたのだ、と思っていました。
ところが、売れる前に湿気にやられそうになり三代目が「売れへん」と切ってしまったトルコキキョウの水を換えていると、

なんじゃこりゃー(`з´)
ちょうど幼虫の胴体が通れるぐらいの穴!
花弁を破って中を見ると、食い散らかした跡が(´Д`)
これはまさしく奴の仕業に違いない。
冤罪だったらごめんよ。
でも、野放しにしたら何かやらかしそうな奴だ。
正体も暴いたぞ!
ガマキンウワバ!多分…〔注〕

矛盾しているとわかっていても、花屋としてはああするしかないのです。

〔注〕トルコキキョウに付く幼虫を調べ、画像とも一致しているようなので…
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初めての羽化に感心した日の夜、『おまけ』に動きがありました。

アゲハの幼虫は、蛹になる準備として直径3cmぐらいの葉っぱ色の軟便を出します。
今までに蛹化した4頭の内3頭のその場面を目撃しましたが、皆、なるべく辺りを汚さないように枝に乗っている状態でお尻だけを枝から外してべちゃーっと。
勿論、便の上を無頓着に歩いたりはしません。
やっぱり綺麗好きなんやー

で、『おまけ』も例に漏れずそうして体内をデトックスし、落ち着いて蛹になれる場所を探し徘徊を始めました。
敢えて自然のままではなく飼育しているのだから、こちらが管理できる安全な場所で蛹になってもらわなければ、ということで、1~2時間は大きい段ボール箱の中で自由に歩き回ってもらい、脱走しそうになったら目の前に棒やら板やらを差し出しそれに移ってもらい、と幼虫の主体性を保ちつつさりげなくこちらの都合に誘導して、そろそろ疲れたであろう頃に、持ち運びできる棒や板に止まるように仕向けます。
 しばらくは頭を上にして短く縮こまってじっとしていますが、おもむろに180度回転し、この体勢。
口から糸を出してお尻を固定する足場を作っているのです。
初めは全然見えないぐらい細い細い糸がだんだんと白い塊になっていき、これで大丈夫、と思ったら、また回転してそこにお尻をくっつけます。
 今度は打って変わってアクロバティックな動きで、帯糸(たいし)という輪っかを作ります。
 見えない糸を出して
 端は板にしっかり付けて
 もう一方の端も外れないように付ける。
 糸を手(?)で支えながら更に糸を重ねて太くして
 何度も繰り返して
 丈夫な糸の輪を作り
 下からくぐって
 背中のいい位置で止める。
 3時間後、安定した前蛹。
3対の手(脚)を合掌。
誰に教わるでもなく、実に上手に自分のことは自分でする。

 そして、概ね1日後、脱皮して蛹になるのです。
お疲れさん!
7月4日、6月25日蛹化の『B』がピクッと動きました。
おっ?!これは、羽化間近か?
蛹から羽の模様が透けて見えるようになるとその時だそうですが、蛹の色が茶色でわかりにくくて。
いつどうなるのか、初めてのことで見当が付きません。
そうは言っても、花屋兼主婦の私は家事をしなければ。
とその場を離れ、30分後戻ってみると、何と!!

立派なナミアゲハです!
女子です。〔注〕

羽をゆっくり開いたり閉じたり歩いたりして、2時間も経たないぐらいでバッサバッサと羽ばたきだしました。
この日は台風で、風は治まってるけど雨がなぁ、と困った時のネット頼みで調べると、小雨なら大丈夫らしい。
もしくは、暴れないよう暗い所に置くか、三角紙に入れる、とある。
うーん、暗くしても暴れないとは限らない、三角紙を作る材料も時間もない。
外は小雨、幼虫時代からせっかちだった彼女は、段ボール箱の中から「早く出して!あたしには時間がないの!」と訴えます。
アゲハの成虫の寿命は2~3週間(諸説あり)とか。
人は生き方を選べるけれど、蝶は選べない。
子孫を残すためだけに残りの命を使うのです。
私は表に出て『B』の箱の蓋になっているネットを外しました。
『B』は私のおでこに一瞬止まり、小雨の中あっという間に天高く飛び去りました。
数日前どこかのアゲハが近所の上空を舞っていたので、相手はすぐに見つかるでしょう。

嬉しいような、寂しいような。
あと7頭、心残りのないよう大切に育ててよーく観察しよう。

〔注〕ネットで調べたお尻の形で見分ける方法その他を採用
6月27日の初期メンバーは、それぞれこんな感じ。
 『A』。26日蛹化^^ 緑色です。
 『B』。25日何故か一番乗りで蛹化。何かとせっかちな子です。
 『C』。前蛹。表面が乾いてきているので、そろそろ脱皮しそう。
 『D』。蛹になる場所を探し中。すごい勢いで歩き回ってます。

そして26日『A』の蛹化を動画撮影しましたが、残念ながらファイルサイズが大き過ぎて載せられないので、動画から抽出したコマをどうぞ!
 脱皮7時間前の前蛹
 背中が割れて、角が出た!
 頭も出て
 背中に掛かった糸の下を皮がすり抜け
 うにうにと
 身をよじりながら
 抜け殻を
 振り落そうと
 動いて動いて
 落ちた!
 落ち着いた^^
脱皮直後のナミアゲハの蛹は、こんな柔らかくて綺麗な緑色の虫です。
ネコミミ付きでとてもかわいいのですが、デリケートなのでお手を触れないでくださいねー
これから段々表面が硬くなり、色も模様も複雑な緑や茶色に変わっていきます。

脱皮は毎度大変で、だけどどんなに苦労していても助けてやることもできず、ただただ見守るしかありません。
皮が途中で脱げなくなったり、糸が切れて落ちたりとか、危険もいっぱいで。
こうやって見ていれば、何かあったら救えることもありますが、野生のままではそうはいきません。
自然界は厳しいです。
小さなイモムシケムシでも、本当に偉いもんです。
初期メンバーが次々と終齢になり、立派なおとなになるために毎日モリモリ食っちゃ寝、食っちゃ寝しています。
文章にすると紛らわしいので、ここでは幼虫それぞれに名前を付けます。


終齢になった順に『A』(6月16日)、『B』(19日)、『C』(20日)、『D』(21日)。
背中のV字模様の違いで、簡単に見分けられます^^
でも、このV字模様は成長するにつれて色が薄くなったり白い縁取りが出てきたりすることがあるので、成長前後の個体を特定する時は頭に近い方の両端に目玉みたいな紋の付いたくるくるした線〔注〕の方がわかりやすいかな。

脱皮直後の『B』と、平和な『A』と『D』。
この頃の『B』は『D』と似ていて、成長したらV字の雰囲気が変わり一瞬別の子かと思うけど、くるくるの線を見れば同一幼虫とわかります。

最初の集合写真の『B』と、すぐ上の『B』と『D』のアップ。
左と中が同じで、右だけ違うよね。

そして、後から見つかった子が『おまけ』。
更にその後に参加した子が『ちびこ』。
キンカンにいた子が『きんかん』。
卵から生まれたクロアゲハらしき子が『くろこ』。

皆、どんどん変化していくので、写真が撮れなかったり話が前後したりしますが、卵から蝶になるという一連のドラマの中で見つけた摩訶不思議な真実をいろいろ記録できればと思います。

〔注〕くるくるの線がある辺りは頭ではなく胸です。
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「樋口生花店」

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